WHATWG URLの実装がNodeに来たと聞いたのでURLについてメモしておく

Node v7 で入った WHATWG URL 実装について | blog.jxck.io
https://blog.jxck.io/entries/2016-10-27/whatwg-url.html

そもそも URL は IETF の管理する RFC によって定義されている。

まあ、(面倒な割には厳密性に欠けてかつ正確な理解が難しいような)URIとかIRIとかいう単語が出てこず、単にURLという単語のみが出現する世界ってやっぱりいいよね。


さて、くだんのWHATWG URLだけど、ブラウザーでごにょごにょするならとりあえず信じればいいと思う。


URLそのものを(ブラウザー以外の実装ももちろんあるよねという意味で)より普遍的に扱うのは本来的にはWHATWGではないところで議論されたほうがいいのだろうけれども、私の知っている限りではWHATWGでしか議論されていない。IETFはこの方面に関して長らく機能してなかったはずだし、今も機能していない。そもそも機能していればWHATWG URLなんて生まれてなかった。

なお、2015年6月に書かれた、このころのURLを取り巻く動向についてはdraft-ruby-url-problem-01にまとまっている。というか、訳した→draft-ruby-url-problem-01 - URLの問題提起と動向

更新が止まってしまっているあたりは、おそらくこれを書いたSam Rubyも興味を失ってしまったか、手詰まりなのだと思う。

上のRFCドラフトからの追加の情報としては、W3Cでは2016年10月時点のCharterにはURLの文字が躍っているものの、11月からのCharter案では削除されている程度には議論されていない。

より詳細な歴史的経緯(というよりもURLのようなもの)については、SuikaWikiのIRIの記事あたりが若干まとまりに欠けるけれども異様に詳しい。


前のほうで「ブラウザーでごにょごにょするなら」というようなことを書いたのは、WHATWG URLの批判として、curl作者のエントリーの翻訳がはてブを集めたのは記憶に新しい、というのがあるから。まあ、WHATWG Standardはブラウザーの世界で動けばそれでいいんだから、それはそれでみたいな。

私のURLはあなたのURLとは違う : curl作者の語る、URLの仕様にまつわる苦言
http://postd.cc/my-url-isnt-your-url/