(メモ)CSS1、CSS 2.0がSuperseded Recommendationへ

現在のCSS1およびCSS 2.0はすでに、CSS 2.1とその後続を参照するように注が付けられているけれども、ステータスも実情に合わせよう、と。CSSに関してはCSS1もCSS 2.0もわざわざ古い仕様をありがたく使うという人は稀かと思うので(みんなCSS3なセレクターやメディアクエリーを使っている側面もある)、既に古いHTMLもステータスの移行が提案され、実際にSuperseded RecommendationになったHTMLほどにはインパクトを感じない(参考:さようなら W3C HTML5.0仕様)。
けれどもまあ、実態と現状をすりあわせるのは大事ですよね(ある程度通じている人にとっては半ば常識であっても、詳しくない人にとってはよく分からないことになっている、というのは往々にしてあるので)。

(メモ)W3C DOM 4.1、勧告候補への移行のコンセンサスが取れず遅延する

DOMの話題を普段追いかけてないのですが、たまたま@azu_reさんが呟いていたのでリンクを踏んでみたら思った以上に大変盛り上がっていた、という話です。

CfC:Move DOM 4.1 to Candidate Recommendation
https://github.com/w3c/dom/issues/175

ざっくりとした感想としては、WHATWGのメンバー全部+αが反対すればそれはコンセンサスは取れないよねえ…という話以上に、@gsneddersが指摘するように、WPWGメンバーでもないにもかかわらず、よく分からない形で@jeffjaffe (Jeffrey Jaffe, W3C CEO)が絡んできた方が問題でしょうか。いわゆる「偉い人」が、中途半端に首を突っ込んだが故に正常な議論が妨げられ、co-chairがissueを閉じざるを得ず、formal objectionにまで発展してしまった、とも取れるわけで。立場上、議論を収束させないといけないWG co-chairの@chaalsもとばっちりを受けてしまった感じもあり、ちょっと同情もしたくなる(もちろん、各ブラウザーベンダーから出ている反対意見も真っ当なもので、DOM 4.1にはいくつかの問題があります)。

根本の問題としては、W3CWHATWGでDOMの標準情報が並列して存在していることにあるわけですが、今のところ両者の連携なりが必ずしもうまく取れていない点は、周知のことだと思います。それに対する1つの間接的な回答として、このissueを読む限りでは、W3CWHATWGとの今後の関係について議論が進行中とのことです(もっとも交渉中と言うこともあって、今は公にできないものも含んでいるでしょうから、それがどういうものかは分かりません)。しかし、現にこうしてW3CWHATWGとの関係性によって、W3C DOMの勧告プロセスに影響を及ぼしているわけで、DOMと同じWPWGで策定されているHTMLにも何らかの影響があるかもしれないな、と思ったところです。