オリンピックイヤーであるところの活動方針みたいなやつ

もう寒中見舞いの季節になりましたが、ことよろ(雑)。というか、去年は今年の活動方針的なやつを書かなかったんですよね。2018年はこんな感じで書けてたみたい(2018年の活動方針、もとい例のHTML本について)。

さて、実生活では去年までは東京ローカルのイベントがなんかやるよねえ、というこれまたものすごい雑な認識だったわけですが、引っ越してしまったがゆえに被害者(?)になってしまうんですよね…。なんてことを思いながら都庁を眺めたり眺めなかったりしている日々を半年は過ごすようになりましたか。

で。今年はいよいよHTMLの書籍を出す年になるはずです。少なくとも自分の書く原稿の範囲は間違いなく今年中に終わらせます。会社の偉い人によれば、書籍は入社して1年で出すように、ということになっているので、その通りに行けば6月には出ているはずです。もっとも、共著という体ですので、自分の原稿を書き終えたからと言って、それが即出版にこぎ着くことを意味するわけでもないのですけれども。

WAICの活動のほうは、いろいろあって委員という立場になっていました。作業協力者でなくなったからといって、実務的に何が変わるというと言うことはないんですけれども、これでWAIC総会で発言しても規程上問題ないことになったくらいでしょうか。

WAICとしてのWCAG 2.2に対するスタンスとかどうするんでしょうね。まあWCAG 2.1は次のJISになるかもしれない、という体でやっていたと思いますが、そもそもISO側は何の動きもなく、またWG4としてもWCAG 2.1の解説書を出せていませんが(これはごめんなさいとしか言いようがない)。本邦がPメンバーな訳ですから、主体的に動かさせる何かが必要か。

翻訳活動は、aacname-1をひっそり去年に上げておいたんですけど、今年は何かメンテナンス以外のもので出しますかねえ…。まあ、W3Cの著作物への認識が自分のものと大きくズレてしまっているので、その意味ではやる気が地の底を這っているような感じで、既存訳の延長での更新以外はリソース的なものもあり厳しいでしょうか。やる気がリミットブレイクすれば別なんでしょうけども。

まあともあれ、リアルで生き残りたいですね。この生き残るという言い方も妥当じゃないのかもしれないですが、生きていくのって大変だなあ…と最近実感しているので、オタコンテンツを摂取しつつどうにかしたいなあと思っています。

2019年度冬期色彩検定UC級を受けた話~どうやら合格したらしい

2019年度冬期色彩検定のUC級を11月10日に受検してて、今週のウェブ合格発表を見たところ、どうやら合格していたという話。

UC級は公式サイト曰く色のユニバーサルデザインのことを指しているみたい(公式のUC級 とはも参照)。

色彩検定自体はツイッターのTLでチラッと見かけて、ああこういうのもあるんだなあ程度の認識だったり。一応ウェブアクセシビリティ界隈の隅っこにいる人間として、受けてみるのも一興かなあと言うことで受けてみた、というのが動機だった模様。検定内容は上記公式サイトにあるとおり、

  • 色が見えるしくみ
  • ユニバーサルデザイン
  • 色覚の多様性
  • 高齢者の見え方
  • 色覚の多様性や高齢者に配慮した配色方法(配色の改善例)

といったあたり。試験の勉強自体は過去問題集(といっても、試験1回分しかない)を前日に通しで解いて、当日の試験会場で軽く見返すというある種のやる気が崩壊状態だったのだけれども、過去問を解いてて思ったのは「高齢者の見え方」というのがこの検定独特かなあと言う雑感。

色彩検定過去問題集2018年度UC級

色彩検定過去問題集2018年度UC級

白内障緑内障をはじめとする、主に加齢に伴う眼の疾患と具体的な症状を直前におさえておくことができたのがよかった(真面目に受検する人はもっと早くから勉強しましょう)。

というようなロクに準備をしてなかったこともあってツイッター上ではステルス受検だったのだけれども、自分のTLではちらほら受検している人を見かけたので、存外界隈(?)では受検した人がいたのかもしれない。

とはいえ色彩方面の知識がゼロの状態で受検したというわけでもないので、今までどんな本や資料を読んで知識を得ていただのかを軽く紹介。これから受けてみようと思った人とか、色に興味があるけれども何から手を付けていいのかわからないという人の参考になればこれ幸い。


徹底図解 色のしくみ―初期の光学理論から色彩心理学・民族の色彩まで (カラー版徹底図解)

徹底図解 色のしくみ―初期の光学理論から色彩心理学・民族の色彩まで (カラー版徹底図解)

  • 作者:城 一夫
  • 出版社/メーカー: 新星出版社
  • 発売日: 2009/03/01
  • メディア: 単行本

図解雑学的な書籍。今見返してみると、ニュートンゲーテの話から、マンセル表色系、PCCS、L*a*b*表色系、加法・減法混色、色彩調和論…などが羅列されていて、UC級じゃない方の色彩検定にもある程度使えるのかもしれない。

色彩学の基礎

色彩学の基礎

  • 作者:山中 俊夫
  • 出版社/メーカー: 文化書房博文社
  • 発売日: 1997/04
  • メディア: 単行本

著者による大学の講義録をまとめた教科書。読んだというよりかは積んでいるといった方が正しいかもしれない。雑学的な書籍ではわからない、学術的な事項はほぼ解決できるはず。自分が類似の教科書を探したときでは一番しっくりきた感じ。初版が1997年なので今からすると古いのが少しネックではある(後述の医学用語が整理される前の用語を記述している箇所がある)。今探せばもう少し新しくてよい教科書があるかもしれない。

WCAG 2.0解説書の翻訳見直しで参照していたものの一部。1型2色覚とか単独で書かれると一瞬うろたえてしまうけれども、試験自体は文章の穴埋めなので、そこから類推することもできる(真面目に書いておくと、1型2色覚はL錐体が一切機能していない状態なので、赤色を認識できない状態)。ウェブ屋さんはsRGBに慣れているはずなので、この順番でどの錐体の機能に異常がある色覚異常にあたるのかを落ち着いて紙に書いていけば間違えることはないはず。

とまあざっくりこんな感じ。なんかハードルを上げている気もするけれども、明らかにオーバーキルなところがあるのは否めない感じが。

今年も月1ペースでブログを書けてよかった(よかった)。少し早いけれども、今年もありがとうございました。