WCAG 2.2 解説書 更新のお知らせ | ウェブアクセシビリティ基盤委員会(WAIC)
ということで、WAIC翻訳ワーキンググループ(WG4)で進めているWCAG 2.2解説書の翻訳にようやく一区切り付けることができました。関係各位におかれましてはおつかれさまでした。
さて、その次は順当にいけばTechniques for WCAG 2.2の翻訳であるWCAG 2.2テクニック集1になってくるわけですが、ここで問題になってくるのがWAICが中心として進めることになる改正JIS X 8341-3の動向です。去年11月から2は、WCAG 2.2がISO/IEC DIS 40500というISO側のステータスを得ているのが大きなポイントだったりしますが、これによりISO/IEC 40500:2012が改訂されることは確実になり、ISO側にあわせて改正JISの作業が進むことになります。
その改正JISですが、改正にあわせてJISの規格本文も見直しを行う手はずになっています。3ですから、改正JISについて作業が進めば、がっつりWCAG 2.2の翻訳の見直しを進めていくことになり、必然的にテクニック集へのWAIC内のリソースが減ることになります。それはそれとして、改正JISが出たのにテクニック集はまったくの手つかず…というわけにもいかないでしょうというという話もあります4。まあ、ある種のジレンマを抱えるといったところですね。どこからかリソースが降ってこないですかね…。5
とはいえ、改正JISに関しては現時点でこれといって外に出せる情報もなく、スケジュールも確定していませんから、それまではテクニック集を進めることになるでしょうたぶん。
それはそれとして、別に秘密でもなんでもない6のですが、ARIA Authoring Practices Guide (APG)の翻訳をしようという話も出ています。こちらの進みは遅々としたものではあり、部分訳も出せていない状況なのですが、需要は確かにあることだけは確かでしょう。過日に行われたWAICの総会の中でも、ARIA APGの翻訳に期待する声がありました。まあ、ここでもリソースの問題が付いてまわるのですが…。
- WCAG 2.1では達成方法集としていたが、達成基準と紛らわしいので改名することに↩
- WAICの記事JIS X 8341-3の改正に関する準備が出されてからのアップデートという意味で↩
- waic/wcag22の達成基準の名称検討のラベルとかがあって、一部の議論は継続的にしています↩
- 最近だと電子図書館のアクセシビリティ対応ガイドライン2.0とかいうコンテンツからもWCAG 2.1達成方法集が参照されてますしねぇ…↩
- 協力者を募っているWG4作業協力者の募集は依然として有効なはず。↩
- waic/aria-practicesが公開レポジトリ↩