Vivaldiに還ってきた

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ただいまVivaldi

FirefoxのWebextensionアポカリプスに備える(主要アドオンのWebextensions対応について) - 俺の話を聞いてくれ
http://point2000.hatenablog.com/entry/2017/09/13/222108
デスクトップでPrestoから離れる時 - 血統の森+はてな
http://d.hatena.ne.jp/momdo/20131116/p1


Webextensionアポカリプスとはうまいこと言ったもんだな、と感心しきりでしたが、筆者が使用しているFirefoxのアドオンが完全に死んでしまう日の前に、プライベートPC*1の標準ブラウザーVivaldi Snapshotにしました*2。旧はてなダイアリーのログ曰く、Opera12からFirefoxに移行したのが2013年の11月ですから、3年と10ヵ月Firefoxをメインで使ってたことになるようです。Blinkエンジンを常用するのは旧Operaユーザーとしてはなんとなく引っかかるところはありますが、Firefoxマウスジェスチャー拡張であるFireGesturesが死んでしまうと何もできなくなる使い方をしているので、背に腹は代えられないと。

ということで、以下、突っ込んでおいたChrome拡張機能のメモをば。

マウスジェスチャー

マウスジェスチャーに関しては、Vivaldiにビルトインされているので特に追加する必要はありません。Chromeと違って、どんなページだろうと(vivaldi://extensions/のような特別ページだろうと)ジェスチャーが効くのは素晴らしいですね!

タブ操作周り

Vivaldiのタブサイクラーははっきり言って使い物にならない(タブを2桁開きっぱなしにしていることを完全に考えてない設計)のは癪だけど、当座はメニューにある「ウィンドウ」でどうにかなるし、F2キーでタブの一覧を出せないことはないです。どちらにせよ自分のタブの位置が一覧であるが故にマークされないという問題があるものの、まあここは妥協しておきましょう。

あと、「最近閉じたタブ」がないので、これに関してはRecently Closed Tabsでカバーすることに。どうでもいいけど、この拡張のスクリーンショット、なんでAnne van Kesterenのページ *3なんでしょうね…。

コンテキストメニューでコピー

FireLinkの同等物については、Create Linkを使うことで解決しています。これといって難しい書式ではないので、どうにでもなるはず。

MathML

既知の通り、BlinkはMathMLのサポートをしておらず、Geckoから乗り換えると苦痛に感じるポイントではありますが、これは拡張機能で意図通りレンダリング出来るようになります。

前者の評価が低く、後者の評価が高いですが、前者のMathJax for Chromeが問題なく動く上に、こちらの方がサイズが圧倒的に小さいというかMathJaxまんまみたいなので、こちらで。

Google Keep

そんなに頻繁に使ってるわけじゃないんだけど(というかほとんど忘却の彼方)、Google Keep Chrome 拡張機能Vivaldiだとうまいことログインできなくて実質使えない。まあ、さしたる問題ではないんでいいんですけども。

Feedly

RSSリーダーが受難という話もありますがまあ、URLバーにRSSのアイコンを表示させるには、RSS Subscription Extension(by Google)をぶっ込んで、http://cloud.feedly.com/#subscription/feed/%sに送ればいいって話みたい。


とりあえずはこんなところかしら。まあ、そんなに拡張機能をあれこれと突っ込んではいないものの、やっぱりクリティカルな機能は無いと生きていけないので、どんなに優れたブラウザーエンジンだろうと、ガワが無いと困るという話ですね……。

*1:職場ではVivaldi Stableを実はメインブラウザーにしていました

*2:Snapshotなのは、単にプライベートPCに入れてたのがSnapshotだったというだけの理由のようです

*3:しいて説明する必要もないと思うけど、AnneはかつてOperaに所属していました

色覚異常という言葉に関するメモ

やや旧聞だけれども、

「優性」「劣性」遺伝、使いません 学会が用語改訂:朝日新聞デジタル
http://www.asahi.com/articles/ASK9673Y4K96UBQU01T.html

これについて、記事見出しの「優性」「劣性」遺伝を別の言い方にするのがこの記事の主な話題であるものの、個人的には色覚に関する言葉についても言及されているのが興味深かったので、ちょっと引用してみる。

誤解や偏見につながりかねなかったり、分かりにくかったりする用語を、日本遺伝学会が改訂した。用語集としてまとめ、今月中旬、一般向けに発売する。
(中略)
他にも、「バリエーション」の訳語の一つだった「変異」は「多様性」に。遺伝情報の多様性が一人一人違う特徴となるという基本的な考え方が伝わるようにする。色の見え方は人によって多様だという認識から「色覚異常」や「色盲」は「色覚多様性」とした。
学会長の小林武彦東京大教授は「改訂した用語の普及に努める。教科書の用語も変えてほしいと文部科学省に要望書も出す予定だ」と話す。用語集「遺伝単」(エヌ・ティー・エス)は税抜き2800円。

実際に出版される用語集を見てみないことには分からない面もあるけれども、WAICで翻訳しているWCAG 2.0 解説書(原題:Understanding WCAG 2.0)の更新に伴う見直し*1で「色覚異常」や「色盲」という語について多少調べたので、そのときの資料を貼ってみる。

文献*2によると、日本眼科学会が用語改訂に踏み切った経緯は次のようにある。

II,用語改訂までの経緯
従来から単なる「色盲」「色弱」という表現は眼科用語としては存在せず
(中略)
今回の用語改訂は、1999年4月に、色覚異常の当事者と家族とで構成される『色覚問題研究グループ・ぱすてる』から日野理事長宛に、眼科用語から「色盲」の削除を求める要望書が提出されたことに始まる。
(中略)
色覚異常の専門別研究会では、従来からの議論をふまえて、①既存の用語を別の意味に使用しない、②欧米の用語体系との対応を保つ、③日本語として正しくない用語は採用しないことが前提とされ、さらに『ぱすてる』からの要望にあるように④「異常」の表現もできるだけ避けることも申し合わせた。適切な用語体系の作成は難しく紆余曲折はあったが、検討を重ねた結果、長くこの研究会の中心的立場にあった深見嘉一郎の提案に沿う形の意見の一致を見て、用語委員会に答申した。
色盲」「色弱」を削除するだけでなく、「異常」も最小限に留めた結果、数字が並ぶ表記になっている。そのため第2色盲・第1色弱の場合は明らかであった価値評価が、2型2色覚・1型3色覚という診断名からは感じられない。
総称は議論の結果、色覚異常のままとなった。「異常」を残すことには、それぞれの立場や感性によっても異論があろうが、これ以外の適当な表現がなかったというのが実情である。マスコミなどで使用される「色覚障害」はハンディキャップの色合いが濃く、色覚異常の当事者団体には総じて不評である。彼らがそれぞれに用いている総称も、先の原則に照らすと適当ではない。

ということで、日本眼科学会が既に通った道であると言えるかと。報道を鵜呑みにするならば日本遺伝学会では「色盲」という言葉が未だに使われていたということであり、その意味では驚きである。しかし、ある同一の事象に対して、医学の分野で「色覚異常」という語が用いられる一方で、生物学の分野で「色覚多様性」という語が用いられるとしたら、これはちょっと混乱を招くのではないだろうか。
また、日本眼科学会の改訂前後の用語と英語の対比については、日本医学会 医学用語辞典 WEB版:整理された用語<色覚関連用語について>から一覧可能であるけれども、ここでは「color vision defect」に対して、「色覚異常」が対応していることになる。defectというのは欠陥とか欠点とかいう意味の英単語だけれども、字面だけ眺めると「異常」とするのはやや苦しいかもしれない。「多様性」とするとなおのこと苦しいように思える(繰り返しになるけれども、日本遺伝学会がどの英語に「色覚多様性」を当てはめるのかというのは推測の域を出ない)。引用で言うところの「欧米の用語体系との対応を保」っているのかも気になるところではあるなと。

*1:いまwaic.jpで公開しているものは2016年3月付けの文書だけれども、W3Cの原文は2016年10月付けの文書であるので、原文に合わせるという意味での更新。なお、WAIC内部のレビュー中なので、何事もなければ月内に更新版がお披露目される見通し。レビュー中の更新候補はhttps://waic.github.io/wcag20/Understanding/Overview.htmlから閲覧可能。

*2:岡島修. 特集 色覚 色覚異常の用語解説. 眼科. 2008, vol. 50, no. 1, p. 41-44.