おことわり:結構いい加減です。というかあんまりわかってません。誤りも含まれるかもしれません、というかある。マサカリは歓迎します。
以下、長いメモ
- WHATWG Working Mode Changes | W3C Blog
- https://www.w3.org/blog/2017/12/whatwg-working-mode-changes/
- The WHATWG Blog — Further working mode changes
- https://blog.whatwg.org/working-mode-changes
方やW3C CEOから、方やWHATWGの筆頭Editor*1の投稿だったりするので、まあそれなりの重みがあるのかなと。それにしても、W3Cの方はシンプルで、WHATWGの方は結構長いというのは興味深い。W3Cの文書が短く箇条書きされているので、箇条書きを1つずつ引用していく感じで。
A Royalty-Free patent policy aligned with the W3C Patent Policy
その辺の文書を漁ってもらうと*2Microsoftは知財関係のポリシーがないためにWHATWGに参加しない、ということがあったのだけど、W3Cの特許ポリシーと同様な知財ポリシーを持つようになったと。Microsoftの中の人のツイート
WhatWG now has a IPR policy and governance structure! Microsoft (inc. Edge) are now a member and will collaborate on specs https://t.co/f7QLIxsqCQ
— David Storey (@dstorey) 2017年12月11日
なんかにあるように、これによりMicrosoftもついにWHATWGに加わった模様。これで、Chrome、Safari、Firefox、Edgeと主要ブラウザーすべてのベンダーが名実ともにWHATWGに勢揃いということに。
次に、
The notion of having a Review Draft (which the WHATWG is using for their patent commitments)
だけどもReview Draftというものが新たに加わるらしい。これは何なのかというのがWHATWG Blogのほうにそのまま書いてあって、
What are Review Drafts and how do they relate to Living Standards?
The Living Standard is the living, changing standard with the most recent feedback incorporated. This is the document that developers and implementers should use, and that other standards organizations should normatively reference. Review Drafts are used by attorneys to determine if any patent exclusions are necessary.
Features in Living Standards that are controversial will be clearly labeled with a warning. They will be omitted from the next Review Draft if the controversy cannot be resolved in time.
適当に訳すと、「Living Standardは、最新のフィードバックをともなう、生きている、変化する標準です。これは、開発者と実装者が使用すべきものであり、他の標準化団体が規範的に参照すべきものです。Review Draftは、もしあれば特許の排除が必要かどうかを判断するために弁護士が使用します。物議を醸しているLiving Standardの機能は、明確に警告が付けられます。議論が時間内に解決できない場合は、次のReview Draftから省略されます。」
ということらしい。ものの見方によっては、ついにWHATWGにもバージョン固定されたドラフトが出現すると解釈できるわけで、これはもしかしたらもしかすると、ウェブの外の標準化団体からWHATWGのReview Draftが参照される日が来る…のかもしれません。
The notion that features only go into the Living Standards if they have multiple implementation commitments and tests
「機能が複数の実装のコミットメントとテストを持っている場合にのみ、Living Standardに入る」…真面目に追いかけていないのでWHATWG側に変更が入ったのかどうかすらわかってないマン。
まあこのあたりは前から協力的だったと記憶しているので、引き続きやっていてきますよ、って事なんだと思う。
Permissive specification licensing with attribution (CC-BY)
もうW3C HTMLに無断フォークだとかパクリだとかなんて言わせない、って事なのかなと。(WebPlatWGも最初期と比較すればだいぶGitHubになれた…ような気がする)
Although we have asked them to stop doing so, the W3C also republishes some parts of this specification as separate documents.
1.2 Is this HTML5?
この文言が消えるといいですね(棒)
A code of conduct
行動規範、とだけ書かれても分からん…
雑感
まあHixieだったら面倒くさがってやらなかったんじゃないかというよりも、当時はそういうことがあまり求められてなかったんじゃないかなあ、みたいな。そういう意味で、知財ポリシーの整備はWHATWGにとっての1つの明示的な転換点なのかなあ、みたいな感じではあり。といっても、オープンソースなプロジェクトのガバナンスとか詳しくないので、そういう解説はよく分かっている識者にお任せしない…。
最後に興味深いツイートがW3C HTMLのエディターであるSteve Faluknerから。
crib notes:
— Steve Faulkner (@stevefaulkner) 2017年12月11日
Essentially WHATWG consists of the four western browser vendors, and they write specs explicitly for themselves. W3C tries to think about authors, plus the horizontals like a11y, i18n etc. too.
まあ、半分その通りなんだけど、じゃあW3C HTMLがそこまで信用できるかっていうとそうでもないのが一番の問題なんじゃないですかね…(だからといって、WHATWG HTMLも鵜呑みにできるってわけでもないんですけど、いずれにせよ最初に見るのはWHATWG HTMLなので)。
いずれにせよ、2つのHTMLを行ったり来たりしないといけないのは、オリンピックイヤーになっても変わってなさそう……。