ちょっとした機会があって、JIS X 25010:2013という規格が存在することを知った。
JIS X 25010:2013の概略は、
- ソフトウェアにも「JISマーク」が付く時代の到来――あなたの知らない「品質モデル」の基礎知識:変わる「ソフトウェア品質」再考(2)(1/2 ページ) - @IT
- 「つながる世界のソフトウェア品質ガイド」の発行 ~経営者が知っておくべきソフトウェアの品質・評価と国際規格「SQuaRE」~:IPA 独立行政法人 情報処理推進機構
あたりにだいたいのことが載っている。
その中では、SQuaRE品質モデルというものがあり、ソフトウェア・システムの製品が持つ品質(製品品質モデル)を8つの主特性に分類している。その主特性の1つに使用性(Usability)があり、主特性である使用性を構成する副特性としてアクセシビリティ(Accessibility)が位置付けられている。 AccessibilityがUsabilityを構成しているような格好になっている、と捉えることができるだろう。
…それはそれとして、アクセシビリティの参考文献としてJIS X 8341シリーズ(ISO 9241シリーズ)と書かれるのは癪ではあり。JIS X 8143-3:2016はISO/IEC 40500:2012なんだけどなぁ…という気持ちが。
ところで、SQuaRE関連の標準化の全体動向+25010, 25019概要(込山俊博)という2022年3月のスライドを見つけた。コンビーナのスライド資料なので信頼できるだろう。
スライドによれば、国際対応規格であるISO/IEC 25010:2011は現在、改訂予定のCDが作成されている。そこでは製品品質モデルが改訂され、UsabilityがInteractive Capabilityに、AccessibilityをがUser Assistanceにそれぞれ変更されるようだ(スライド19)。
なので、将来のISO/IEC 25010、JIS X 25010はAccessibilityという言葉が出現しなくなると思われる。
さておき、JIS X 8341シリーズがIPAの資料の中でこういう形で参照されるならば、もう少しどうにかすべきだろう。